『言い残された言葉』 曽野綾子 光文社
頭をがつんと叩かれて、それでいてホッと胸をなでおろす。
またしても、この方には我が耳目を驚かされました。
・「人道主義は言葉ではなく、態度で示すものだ。」
・「すべてこうなったのは、外から受けた傷のせいだ、という風潮は大きな教育の欠陥であった。」
・「住む場所も、医療も与えている。選ばなければ、飢え死にすることもない。それなのに、自分で選んだ人生の中で、自分の都合で河原の桜の堤の傍や、公園を占拠する人たちはあきらかに無法者だ。そうした人たちを庇うことは、若い世代に、法を守ることは必要ない、と教えているのと同じことだ。」
・「肉体も精神も逆境に耐える力を持つことがむしろ必要最低条件である。耐える力さえあれば、人間は他人を殺しもしないし、自殺もしない。」
・「人間には、防げない宿命の部分がある。・・・『どうして事故が起きるような状態を放置するのですか』『なぜ道を舗装しないのですか』『安全でない旅行はすべきではないでしょう』 私は疲れて、次第に答えるのが嫌になる。」
多くが文明開化の風潮に浮かれていた時代、ノイローゼの淵から漱石が唱えた「自己本位」の思想と、現代の曽野さんの「自己責任」の精神とは、時代を越えて根の部分でつながっているように思えてなりません。
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コメント
なぜあのような悲しい事件が起きるのか?
ずっと自分の胸に手を当てて考えています。
その時々 いつの時代も
親は自分達の信念の元に
一生懸命 子を育ててきたのでしょう。
先の見えないこの厳しい時代。。
だからこそ 大切なこと。。肌で心で
伝えていきたい。
逆境に耐え得る力は いつの時も
子供達に「自分」で経験させることから
育まれるものなのでしょう。
見守ることも また親にとっての
「忍耐」ですね。
投稿 りんごママ | 2008.06.17 10:21
>りんごママ様
本書の中には、「親」に対する厳しいそして鋭い警句も綴られています。
投稿 moai | 2008.06.18 19:53